図柄表:トラヤヌス帝 図柄裏:ペルガのアルテミス神殿 発行地:ローマ帝国アラビア属州ボストラ造幣所 発行年:112〜114年 銘文表:AVTOKP KAIC NEP TPAI]ANOC CEB GEPM DAK 銘文裏:DHMAPX EX YPA TO C 額 面:テトラドラクマ 材 質:銀 直 径:24.0 mm 重 量:10.69 g 分 類:RPC III 4071 ローマ帝国の版図を最大に拡張したトラヤヌス帝の肖像とベルガのアルテミス神殿が描かれている。二本の巨大な柱に支えられた破風には、ゼウスの大鷲が描かれている。柱の下には階段があり、その先にアルテミスの神像が置かれている。現存しない失われた神殿の形状を現在に伝える貴重な考古資料である。 ペルガはかつてのリュキアに属した都市で、後にギリシアが台頭するとパンフィリア地方の一部になった。ローマ時代に入ると、パンフィリア属州の首都セクンダに併合された。現在では、トルコ共和国の南西地中海沿岸の都市アンタルヤに相当する。